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資料12 消毒用アルコールの効果


アルコールの効果は、作用時間、作用温度、濃度、菌種により異なる。
このテーマの著者、藤本進によると、濃度50〜90%までは同じ効力といえ、70%が最強
であるとは認められなかった。また、作用温度が低いと殺菌効力も低下する。


表1:エタノールの濃度と殺菌作用(ブドウ球菌、20℃作用)

               (H.E.Morton:Ann.N.Y.Acad.Sci.,53,191(1950))

エタノール
濃度(%)
エタノールとの接触時間
v/v 重量 10 20 30 40 50 1 1.5 2 3 3.5 4 5 10 15 30 45 60
100 100
95 92
90 85
80 73
70 62
60 52
50 42
40 33
30 24
25 20
20 16


備考: (+) … 菌の生存を示す  (-) … 菌の死滅を示す


表2:エタノールの殺菌作用(20℃作用)
(藤田・中野・藤本:病院内感染原因微生物に対するアルコール類の効果,
第26回感染病学会,東日本地方会,抄録,21(1977)

供試菌 チフス菌 ブドウ球菌 大腸菌・緑膿菌・
プロテウス・クレブシェラ
  \作用時間
濃度(v/v%)\ 10 30 15 10 30 15 10 30 15
70
60
50
40
30


出典

 編集・河端俊治・春田三佐夫・細貝祐太朗 ,実務 食品衛生,306,1987
 中央法規出版(株)