タイトル | : Re: 家庭菜園に使用する堆肥 |
投稿日 | : 2022/07/18(Mon) 20:24 |
投稿者 | : おっと |
疑問 様
難しい問題ですね。
> 牛糞は近郊から無料で譲ってもらえるそうです。
牛は腸管出血性大腸菌を保菌することがあるのでご心配なのですね。
ただし、牛糞によるリスクは 0ではないですが、特定の個人が遭遇する可能性は一生に1回遭遇しない程度に非常に小さいと思います。
> 過剰な心配でしょうか、せめて鶏糞にしたほうがいいでしょうか。
鶏糞にすることが出来たら、腸管出血性大腸菌は心配ありませんね。ただ、サルモネラ属菌のリスクが全くないかどうかについては私は情報を持っていません。
生食用のキュウリについては沸騰水中15秒とか、次亜塩素酸ナトリウムによる殺菌がいわれてます。
一番のリスクはお母さまが、牛糞から直接腸管出血性大腸菌に感染する可能性かも分かりません。
以下に、参考までに資料から関係部分を抜き書きしてみました。
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少し古いですが、「平成25年6月28日 農林水産省食品安全セミナー(微生物編) 資料2-3」によると、
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_manage/seminar/pdf/siryou2-3_cattle-stec.pdf
農場における調査(A〜C)結果のまとめ
・国内の約27%の肉用牛農場が STEC O157を保有
・陽性農場では、複数の牛が STEC O157 を保有
・糞便中への排菌は、一時的(数か月継続)
・一旦、牛群内で排菌が始まると、複数の牛が排菌
・肉用牛農場に比べて、乳用牛農場の STEC O157保有率は低い
・牛は無症状のため、見た目では分からない
・感染牛であっても継続的に排菌するわけではない
といわれています。(おっと 注:STEC O157とは腸管出血性大腸菌O157のことです)
また、現在でも腸管出血性大腸菌の検出は続いています。
◇ 週別Vero毒素産生性大腸菌分離報告数、2018〜2022年(病原微生物検出情報:2022年7月15日 作成)
https://nesid4g.mhlw.go.jp/Byogentai/Pdf/data30j.pdf
しかしながら、次の報告では、
◇ 4)生食用野菜における腸管出血性大腸菌及びサルモネラの実態調査結果/農林水産省(平成22年6月8日プレスリリース)
http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_yasai/pdf/press.pdf
「その結果、ほ場の土や水の一部の試料から大腸菌が検出されました(表 3)。ただし、ほ場の土や水から大腸菌が検出されることと、野菜から大腸菌が検出されることの間に統計学的な関連は見られませんでした。」
とあります。
--- 参考 ---
◇ どのようにしてキュウリは腸管出血性大腸菌に汚染されるのだろう?(今日の疑問 2017/11/06)
http://shokuei.sblo.jp/article/181350498.html
◇ 衛生的な生鮮野菜を作るにはどうすればよいのだろうか(今日の疑問 2017/10/31)
http://shokuei.sblo.jp/article/181446893.html
◇ キュウリのゆかり和えによる腸管出血性大腸菌食中毒をめぐって(今日の疑問 2017/02/28)
http://shokuei.sblo.jp/article/180451746.html
◇ 牛との接触により感染したと推察された非定型性状の腸管出血性大腸菌O26:H11感染症例−山口県
(IASR Vol. 33 p. 194-196: 2012年7月号)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/ehec-m/ehec-iasrd/2328-kj3891.html